院長のブログ

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抗VEGF療法が教えてくれた糖尿病黄斑浮腫の病態と治療戦略

2023年9月30日に行われる、第9回聖マリアンナ眼科シンポジウムでの講演タイトルです。

糖尿病黄斑浮腫の治療手段として抗VEGF製剤が本邦で導入されてから約10年が経過しました。そして2023年9月現在、糖尿病黄斑浮腫に対して使用できる抗VEGF製剤は、バイオシミラーであるラニビズマブBSが加わったことで、実に5種類を数えるようになりました。以前にも本ブログに記載しましたが、バイオシミラーは薬価が先行バイオ医薬品の約70%に抑えられるため,患者さんの負担軽減につながります。そして、患者さんの経済的負担が減るということはそれだけ治療を受けやすくなる患者さんが増えることを意味すると思います。

この10年間、抗VEGF製剤は糖尿病黄斑浮腫治療に寄与すると同時に、本疾患がどのような病態メカニズムなのかについて多くの知見を我々に与えてくれました(そう考えて、この講演タイトルにしてみました)。どのような病態がわかってきたのか、そしてバイオシミラーの参入が糖尿病黄斑浮腫治療をどのように変えていくのか、などについて自分の考えを述べてきたいと思っています。

当日は、聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院眼科 荒川明教授に座長の労をお取り頂きます。また、小職の後に島根大学医学部眼科学講座 谷戸正樹教授の特別講演(座長は聖マリアンナ医科大学眼科学教室 北岡康史教授)があります。今から楽しみです。お声がけくださった北岡康史教授に御礼申し上げます。

登録日:2023年09月26日

抗VEGF療法が教えてくれた糖尿病黄斑浮腫の病態と治療戦略